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「感謝の言葉は…言える。俺…壊すことしか出来ない奴だった。毎日毎日壊して…壊して…。自分自身も、壊れそうだった。そんな時、暁と出会って、こんな自分じゃ駄目なんだってやっと気づいた。暁を見る度、自然と自分が変わって行った。それから…ダークエンジェルの俺も、内気な俺も、どっちも俺なんだって言ってくれる子に出会えた」 歩がその言葉にピクリと反応したが、黙って俯いている。 「俺が、誰かを好きになれたのも、俺を好きになってくれる人が出来たのも全部、暁のおかげ。暁と出会えて良かった。ありがとう。暁」 砕の浮かべた笑顔は、とても綺麗なものだった。 「俺こそ、ありがとうな。砕」 砕の言葉に暁も相応の笑顔で返す。 「沙羅乃」 「龍牙…」 「…僕は、復讐のためだけに生きてた。大嫌いなものを消すことだけを生きる意味として生きた。そんな僕を…君が変えた。君という存在がなかったら、僕は…美雪を愛することも出来なかった。だから…その…」 龍牙は真っ直ぐ暁を見た。 「ありがとう。暁」 照れくさそうに、けれどハッキリと口にしたあと、龍牙は真っ赤になり、フイと視線を背けてしまった。 そんな姿を皆苦笑して見守り、また麗獅が口を開いた。
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