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先には、紫色の髪をした奇妙な青年いる。
紫色の髪も珍しいというのに青年は、体にピッタリとした黒い変わった服を着てまるで、死んでいるかのように十字架を背に鎖で繋がれ空中にういているのだ。
「あ、あれが地獄の番人……ボ……ボス?逃げましょうよ?」
怯えているのには、訳がある。
それは、地獄の番人に勝てるもの世界の女神ユグラドシルのみとこの世界では言い伝えられていからである。
「馬鹿言え!あの女を捕まえてからだ!あの女は、高く売れる!なんてったって、王国が欲しがっているんだからな」
ボスは、声を張り上げて言う。地獄の番人を信じていないのだろうが賊達は震えている。
道は、一本道。少女は、走り出した。
地獄の番人と言われる者の方に……
「い……今の内に……逃げなきゃ」
鎖で繋がれた青年の元に少女はつく。
男達も少女を追い詰めるべくやって来る。
「観念しろ。小娘!」
ボスが言うと男達が斧を構える。
そして、
斧が少女の肩を掠めた。少女の肩から、血がでた。
血が地面に落ちる……
「えっ……」
不意に、少女からこんな声が漏れた。
地面に落ちた少女の血が森全体を覆い光輝く魔法陣を作り出した。
辺り一面が神秘的な光に包まれる。
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