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人間界のある森に赤茶色の長い髪に薄紫色のワンピースを着た少女が走っているのであった。
「ハァハァ……ここまでくれば……」
少女は、走るのを止め立ち止まった。
ーあの人達は……追って来てないよね?
少女は、そんなことを思いながら、森をゆっくり歩いて行く。走っていた分疲れているのだろう。
「見つけぞ!アイツに違いない!」
後ろから、男の声が聞こえた。それは、先ほどかから少女を追っている賊達の一人の声だ。
少女は、とっさに走り出した。捕まらない為に……
しかし
ーもうダメ。走れないよ。
「ハァハァ……」
と息を切らして立ち止まってしまった。
「追い詰めたぞ。捕まったらどうだ?」
男の一人が言った。
それと同時に男達が少女を囲み追い詰めてしまう。
少女は、「嫌だ」と言って後ろに下がる。
「ボ……ボス?あ……あそこ、み……見て下さい」
別の男が言った。
さっきの男は、ボスのようだ。別の男が言った方には……
「じ……地獄の番人!」
ボスと呼ばれた男が驚き叫んだ。
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