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「こちらが局長室になります。どうぞ」
秘書は軽くノックをした。中からどうぞと声が聞こえてきた。
「失礼します」
入室した先には、少し細身の男が座っていた。
「初めまして。衛生局局長のササキと申します」「こちらこそ。探偵のトオルと申します。」
局長は鋭い視線を向けながら、写真を一枚持ってきた。
「ファックスは全部で46枚出したが、返事があったのは君の事務所だけだ。受けるか受けないかは自由だか、まず写真を見てほしい」
写真には公園のトイレが写っていた。
「衛生局が管理運営をしている公園の公衆便所だ。しかし、最近落書きの被害が増えて困っている。ぜひ犯人を見つけてほしい」
「依頼はそれだけですか。なら警察のほうが効果的なのでは」
「さっきファックスを送ったのは46枚と言っただろ。警察もその中の1枚だ。事件でなければ受け付けないということか。」
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