扉の先は魔法でファンタジックな世界

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扉の先は異世界でした…? なんでこうなるし…。 映斗は一人、空に浮かぶ星を見ていた。 そういえば…、太陽ないな…。 こんなに明るいのに―、 その瞬間、映斗の辺りが急に暗くなった。 「ん?急に暗くなった?」 それは映斗の背後から ゆっくり、静かに近づいて来ていたのだった。 一瞬だった。 一瞬だったから、映斗にはわからなかった。 気がついたら空を飛んでいた。 景色は真っ反対。 頭の方には草原、お腹の方には…、 「あなた…後ろにモンスターがいるのに気づかないとか…バカなの?」 少女がいた。 翡翠色の長い髪に 紅い瞳の少女。 まさに魔法使い、魔女っ娘といった姿の少女。 その娘は箒に乗り、 僕の左足首を小さな左手で掴みながら 10メートル以上上空を旋回していた。 そしてようやく自身の危機に気がついた。 地上には巨大な熊のような生物が何かを探しているかのような動きで首をぶんぶんしている。 「つまり…、」 「そう。君は食べられちゃうところだったってわけだよ。」 「なるほど…。つまり助けられたってわけ?」 「そう言うことかな。 とりあえず逃げるよ。」 その一言から 箒のスピードは一気に上がった。 「うわあっ!」 身体が大きく揺れて、 落ちそうになる。 けれど―、 「わわっ!ほん~と馬鹿なの君っ!?」 少女はもう片方の手でも左足首を持ち、なんとか僕は落ちずに済むが―、 「わわわ!」 目の前には別の何か…。 これって…、ぶつか―。
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