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ある日、国の近くの砂漠を一人の男が歩いていた。
ガリガリにやつれた体はおそらく長期間の砂漠旅のせいであろう。
路頭に迷っていたこの男は、一年前に一人旅を目指した。まさか、一年後の自分がここまで苦しむとは思いもよらなかったであろう。
喉の渇き、貧血、断食、それらの全てが彼を追い込んでいた。
杖を強く握り、ふらふら歩いていた時、男の目の先には大きな国が見えた。男はカッと目を見開き、数秒後目を強くこすり、もう一度目をカッと見開いた。
渇ききった喉からはよだれを垂らし、一心不乱に砂漠を駆けて行った。
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