【Dive in strange】

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「…私、無理かな…才能とかそういうの皆無だし…」 暗くなる私にラフが声をかける。 「だから、そういう考えに走るなよ~まったく、どうしてそうネクラなのかね~」 「…だって私…ネクラだもん」 その言葉に黙り合う二人。 …でも…ダメだよね… こんな風に考えてても仕方ない。 どうせならもっと前向きに考えないと…! …そうだ!仮に適性無しだったとしても… それってつまり、化け物と戦わなくていいって事だよね? こき使われるのは…確かに辛いけど… でも死ぬ程の事でもない。 あんな化け物と戦っていたら、いくら命があっても足りなそうだし…! うん、そうよ! そう考えれば…こき使われる位どうって事… その時、目の前から声をかけられる。 「よぉラフ!元気してっか?!」 二人して顔を上げて前を見る。 そこには手を振っている男が立っていた。 男は上半身には何も着ておらず、首に茶色の毛皮を巻き付けているだけだ。 さすがに下は青いズボンは履いているがボロボロだ。 男の頭はハゲていて毛がなかったが年寄りという訳ではなく、むしろ筋肉が盛り上がっていてムキムキだ。 男が目の前に迫るとその迫力に圧倒される。image=65264071.jpg
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