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「やぁブルート兄さん。どっか行くの?」
ラフが親しく話している事からこの家の住人と分かる。
「あぁ、エドガーに呼ばれてな。…あぁん?誰だ、ソイツは?」
男の視線が私に向けられる。
そのギロリとした目に萎縮する私。
「あぁ、コイツは新しく入れた新人だよ」
ラフが気さくに話すが男の目つきは変わらない。
「新人だぁ?おいおい、この忙しいのに何考えてんだよ!」
「あ、いや。色々と訳有りなんだよ」
男が納得したような表情を浮かべてから言った。
「ふぅん…まぁ訳有りだろうが何でもいいけどよ…おいお前!」
男は顔を近づけ私を睨みながら言った。
「俺はテメェが何者かなんてどうでもいい。大事なのは使えるか使えないかだ。適性がないと分かりゃテメェなんざ用無しだ。俺がじきじきに捨ててやるから安心しな?」
語尾を上げて凄む男。
それをなだめるラフ。
「まぁまぁブルート兄さん。そんなに怖がらせなくてもさ。これから家族になるのに…」
「俺が家族と認めるのは戦える奴だけだ」
…このブルートという男は私の嫌いなタイプだと思った。
ガサツで乱暴で人の事を考えない。
こうゆう身勝手な男に私は不快感を隠せない。
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