嫌いな人

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どういうこと? 「北川が麗子のこと……?」 教室の扉の前で固まっていて、近づいて来る人に気づいていなかった。 「おい、神崎?そんなとこで何やってんだ?」 急に声をかけられ、慌てて振り向く。 「酒井……!?」 「こら!先生だろ!」 ばか! 声デカイ! 北川たちに気づかれる……! こちらに近づいてくる酒井の腕を咄嗟に掴んで階段の方へ引っ張る。 ガラッ 「あれ?誰もいねー?声聞こえた気がしたんだけどな……?」 ギリギリセーフ……! 上がる心拍数。 「え?なに、急に引っ張って……まさか、俺を階段に突き落とそうとでも?」 なにこの空気読めない教師。 もう、いっそ本当に突き落としたいわ。
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