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パンパン
立ち上がりスカートについた汚れを払う。
「どうしたのこれ?」
そう言うと奈津は、廊下に落ちているガムテープでしっかりと止められたダンボールを指差した。
「あぁ、それは地域の人たちが本を提供してくれたんだよ。」
おそらく、私とぶつかったときに北川が落としてしまったのだろう。
「ね、麗子。手伝ってあげよ?」
は!?
何を言い出すんだこの子は!
「あ、いいよ。ほんと重いし」
気をつかって断ってくれる北川。
「重そうだから手伝ってあげるの!」
すると、更に奈津は食らいつく。
「止めといた方がいいよ。気持ちだけで。」
苦笑して再び断る北川。
「麗子、お願い!」
そう言って、私の目の前で手を合わせて頼み込んでくる奈津。
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