嫌いな人

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ガラッ ボンッ 「ふー……やっと、ついたぁ」 図書室の受付の上にダンボールを置いて奈津はその場に座り込んだ。 「ありがとう。お礼になんか奢るよ?」 「え!ほんとに!?」 北川の言葉に奈津のテンションが一気に上がる。 「こら、奈津ゲンキン。」 「いいんだよ。言ってもジュースくらいだし、清水も奢るよ。」 奈津に注意すると、北川は笑って私にそう言った。 ピンポーンパーンポーン 断ろうとして口を開いた瞬間、校内放送がかかった。 《神崎!至急、職員室酒井のとこまで来い!至急、だ……ブチッ》 「奈津、なにしたの?」 「どうしよ……酒井キレてたよね?心当たりありすぎちゃう!ちょっと、職員室行ってくる!」 「あ、先に教室戻ってるからね!」 「わかったぁ~」
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