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「嘘よ……お兄ちゃんは優しいから自分のしてること許せないでいる。だから、私にも冷たくするんでしょ。」
ドクンッ
お前に何が分かるんだ。
俺は、お前を幸せにするために、お前を取り巻く環境の中の災いは排除してきたんだ。
どんな手を使ってでも。
お前が悲しまないようにするために。
だけど……
「お兄ちゃん、もう私のことで誰かにヒドいことしないで。」
珠子の手が俺の頬に触れる。
だけどっ……！
お前の側に俺がいることが一番の災いなんだ。
俺はお前を……
異母兄妹だからって血が繋がってるのに……俺はお前を愛してしまったんだ。
そんな俺の気持ちがお前に分かるか。
俺は……俺が一番許せないのはお前を愛した自分だよ。
だから、この気持ちに気づかれないようにお前に冷たくあたるんだ。
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