恋、未だ。

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「あ、すみません……少し体調が悪くて……」 女の子は恥ずかしそうにそう答えて、立ち上がろうとする。 が、またよろける。 「うわ、危ない!ほんと大丈夫?親に迎えに来てもらったら?携帯ある?なかったら、番号いってくれたら俺がかけるよ?」 さすがに、一人で帰れそうにないよな。 「家には……えっと、あ、誰もいなくて」 あ、って。 嘘だよな。 今、思いついた嘘だよな。 仕方ない。 「じゃあ、家まで送るよ。ちょっと、ごめんね」 「え?」 グイッ 女の子の腕を俺の肩にかける。 「よっ、と」 そして、そのまま女の子を背負って立ち上がる。 「きゃあ」 きゃあ、って。 女の子だな。 俺の方が照れるんだけど。 「お、お、降ろしてください!私、歩けますから!」
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