恋、未だ。

11/37
前へ
/982ページ
次へ
「お待たせしました」 店員の声に俺は現実に引き戻される。 テーブルの上に注文していたコーヒーとサンドイッチが置かれる。 店員が軽く頭を下げ、ごゆっくりと言ったので俺も軽く頭を下げる。 はあー…… 昔のことを懐かしむのは年をとった証拠だな。 遅めの朝食をさっさと済ませてカフェを出た。 カフェの外へ出ると、湿った空気に包まれた。 空を見上げると、青い空を灰色の雲が覆っている。 「雨、降りそうだな……」 天気予報見て来なかったからな…… 小走りで車へ向かい、赤木の家へ急ぐことにした。 赤木のマンションの下に着くと赤木がちょうど出てきた。 俺の車を見つけると赤木は小走りで駆け寄ってくる。
/982ページ

最初のコメントを投稿しよう!

276人が本棚に入れています
本棚に追加