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キーンコーンカーンコーン
「奈津、帰ろ?」
鞄に筆箱や教科書をしまい、奈津の席まで行き声を掛ける。
「ごめん。麗子。あたし、今日委員会で残されるの!だから、先帰ってて!クレープの埋め合わせまたするから」
「そ、そうなんだ……」
奈津に北川のこと相談したかったのにな……
「あ、でも下駄箱まで見送るよ」
「ええ?いいよ~」
苦笑いで断ると
「お願い!」
と言われたので、奈津に下駄箱まで見送ってもらった。
「また明日、麗子」
「うん、また明日。委員会頑張って」
奈津に手を振り、一人で正門へ向かって歩いていった。
そして、昼休みの北川からの告白がフラッシュバックする。
困るよ。
私は北川が嫌いなのに……
嫌いなのに……
…………あれ?
私どうして北川のこと嫌いなんだろう?
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