1人が本棚に入れています
本棚に追加
「なんか、波高くなってないか?」
海を見ていたチアキが言った。
「高嶺。大丈夫だろうか?」
セツハが心配する。
「少し泳ぐだけ、って言ってたからすぐ戻るわよ。」
ユリが四人を安心させる。
「総帥も戻ってこないし…。」
ヨシキはうーん、とうなった。
「ぷはっ。」
一通り潜ったマユが顔を上げた。
「気持ちいい…。総帥と一緒に潜りたかったな…。」
マユは残念そうだった。
総帥と一緒に見るほうが綺麗に見えたのに…。
「あ…。」
波が高くなったのに気づいた。
「波が高くなったな。そろそろ戻ろうかな。」
マユが戻ろうとしたその時、
「?」
影ができ、振り向くと、
「!!」
一回り大きな波が押し寄せていた。
逃げるのが遅れ、マユは波に呑み込まれた。
「キャーーーッ!」
悲鳴とともにマユの体は海の中に沈んでいった。
最初のコメントを投稿しよう!