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表情で分かる“なんでだよ。おもしろそうじゃん”というスレイヴの意思は徹底的に完全無視。
唐突――スピーカーからの音声
『あー、君たち。そろそろそっちに防菌服を着た軍警が到着する。素直に目標の身柄を渡してね。そうしたらすぐに戻ってきな』
「あ」
「そうだ」
スレイヴ+ミカド――市長の口から出た“標的”という言葉に、ワンテンポ遅れで思い出した男の存在。
「ひっ」
二人のバケモノに同時に注目され、情けない声が零れる――男の心境=“殺される!”。
一方の男×二人――バケモノ達=唖然。なぜビビったのか意味不明。
もうめんどくさいから帰りたいミカド=率先して男に言う
「あんたの身柄は軍警に引き渡す。麻薬所持および密売なら、よくて終身、悪くて死刑だよ。てか、売るところが悪かったね。生まれ変わってまた密売するなら、上層階層のブルジョワ共御用達のルートで売りな。隠蔽のために匿ってくれるよ」
男――呆然。それを冷ややかな目で流し見るミカド
「んじゃあ、そういうことでさようなら」
踵を返すミカドに、置いて行かれかけるスレイブ
「おい、むっつり。待てよ」
ミカドの背中を追うようについて行く。
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