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(私、そんなキャラじゃないんだけどね。確かに女の子は助けたけどぉ、小学生だって)
どこをどんな風に噂が回っているのか、…謎だ。
確かに亜梨子は、実際の高校生でも一応はあしらえる。
合気道が4段くらいの腕前…らしい。
本人は、稽古しに道場には行くが、試験とかは全く受ける気がない。
だがら、階級とか持っていない。
ただ、一緒に通っている幼馴染とは渡り合えるくらいの実力があるから、4段くらいの実力だろうと言われているだけだ。
(まぁた、変な風に噂に尾ひれついちゃって、まぁ)
そういう変な風にねじ曲がって尾ひれがついた噂には慣れている。
慣れたように、階段をトントントンとリズミカルに降りて行く。
すれ違う生徒は、完全に動きを止める。
長く伸びた輝かんばかりの黒髪。綺麗に整えられた顔立ち。スラリとした身体。
誰もが認める少女なのだ。
階段を降りたばかりの場所で、亜梨子は顔を顰めて足を止めた。
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