亜理子と少年

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いつもの通り残業をこなし、パンパンにむくんだ足を引きずり帰路に着いた。 「ったく部長のミスなのに。」 他人の後始末の残業なら、文句の、一つや二つや、三つ位、ポンポンとでてもいいんじゃないか? ぶつぶつといいながら、帰宅時最大の難関へと差し掛かる。 それは長い階段で、明日の会議の資料の重さが憎くなる。 ただ、景色だけで選んだ学生時代から住み着いているアパートは、この難関の先にある。 景色だけは最高だが。 今更ながら、選んだ事を後悔する。
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