1人が本棚に入れています
本棚に追加
「だからこんなところにいたのか?」
「私が見つけたポイントだ。似たような奴が来るかもと張っていたのだよ」
「ご苦労様です」
「苦労などないさ。まぁ、私と話した自殺志願者はたいてい不気味がって逃げ出すのだがね」
「……やっぱ他にも来た奴がいるんだな」
「みんな全員が幸せじゃないというだけさ。キミは逃げなかった上になかなかのなかなかのひねくれ者だ。……自分を見ているようでムカつくぐらいさ」
「……褒め言葉ってことにしておくよ」
「それでどうするかね?私的にはどちらでも構わないのだよ?そのまま飛び降りてくれても」
「いや……あんたみたいなひねくれ者は初めてだよ。俺もだいぶ自覚していたが俺以上だ。とりあえず、あんたとはもう少し話したいね」
「ではこのあと喫茶でデートとかどうかね?」
「いいねぇ~。だけどここまで来ておいて飛ばないのも格好つかないな~」
「では私が最高にひねくれた言葉を教えてやろうか」
「ほう、気になるね~なんて言葉?」
「自殺、なんてや~め~たっ!」
-完-
最初のコメントを投稿しよう!