死にたがりの死体

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「だからこんなところにいたのか?」 「私が見つけたポイントだ。似たような奴が来るかもと張っていたのだよ」 「ご苦労様です」 「苦労などないさ。まぁ、私と話した自殺志願者はたいてい不気味がって逃げ出すのだがね」 「……やっぱ他にも来た奴がいるんだな」 「みんな全員が幸せじゃないというだけさ。キミは逃げなかった上になかなかのなかなかのひねくれ者だ。……自分を見ているようでムカつくぐらいさ」 「……褒め言葉ってことにしておくよ」 「それでどうするかね?私的にはどちらでも構わないのだよ?そのまま飛び降りてくれても」 「いや……あんたみたいなひねくれ者は初めてだよ。俺もだいぶ自覚していたが俺以上だ。とりあえず、あんたとはもう少し話したいね」 「ではこのあと喫茶でデートとかどうかね?」 「いいねぇ~。だけどここまで来ておいて飛ばないのも格好つかないな~」 「では私が最高にひねくれた言葉を教えてやろうか」 「ほう、気になるね~なんて言葉?」 「自殺、なんてや~め~たっ!」 -完-
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