死にたがりの死体

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「だから死体だよ。人間の形をした別のもの……因みに人間の振りをした宇宙人っていうのは認めない。私は宇宙人を信じてないからね」 「宇宙人を信じてないのに生きてる死体は信じるわけか」 「そうだね。目の前にいるし。そもそも、人間の形をしているのに人間として破綻しているのはそれは死体だろう」 「ジツハロボットナンデス」 「なんだそれは。少し面白かったぞ」 「ならちょっとくらい笑えよ。さっきから思ってたんだが、あんたも表情が少しも変わってないぞ」 「私は表情変化が壊れているだけだよ。キミと違って心は人間さ」 「ロボットニモココロハアルゾ」 「それはそれは。私は科学は信じているがまさか人間そっくりのロボットを作れるとは知らなかったよ」 「NASAガツクリマシタ」 「居もしない宇宙人を研究している組織に高性能ロボットを作られるとは心外だな」 「……ジツハSONYセイ!」 「タイマーは何処だ? タイマーが切れたら壊れるらしいじゃないか。保証期間が過ぎたら切れるんだろ?」 「じゃどこのならいいんだよ!」
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