エピローグ

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人の人生というものは、例えるなら小学生の夏休みみたいなものだと思う 1人1人に与えられた宿題を、先に済ませて楽しく終わるか、宿題に苦しんで夏休み最後に苦しむか それぞれの宿題は違うものだけれど、ちゃんと向き合い乗り越えたら、夏休みが終わる時には楽しかったと言えるだろう やり残した宿題に悔いを残せば、人生は苦しいものになる 私は宿題をこなせたのだろうか? 今の穏やかな気持ちは、多分やり尽くした気持ちだからだろう 何度もつまずき転び、それでも必死で生きてきた まだ宿題はあるかもしれないけれど、きっと乗り越えられるだろう あの日のように満開の桜を見上げ、空の果てのあなたに話しかける 私は生きています あなたは見ていてくれていますか? まるであなたの応えのように、舞う花びらは私を包む いつか全部の宿題を片付けたら、いつも優しく差し出された手を掴もう それが私の終着駅 あなたに会いたい それが私の旅の答えだ だからそれまでは足掻いてみよう
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