序章

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遥か昔、いにしえの時代 この地には赤の血族と青の血族がいた。 二つの血族は互いを憎み合い、覇権を争い己の特殊な能力を用いて殺し合った。 何万もの人々が死に土地は荒廃し、それでも憎しみは終わらず戦いは続いた。 長い長い戦いの末、勝利したのは赤の血族だった。 そして覇権を手にした赤の血族は文明を開いた。 破れた青の血族は列島に散り散りになり、身を潜めて生きながらえた。 狂おしいほどの憎悪を内に秘めて、幾世紀も過ごした。 いつの日にか現れる一族の繁栄の記し---青の指導者を待ちながら。
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