第一話『戦士の反乱』

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手術は数週間後に終了した。 鎌取は痩せこけた骸骨のような顔が更に細くなり、額に大量の汗を溜めていた。 青年の身体はもはや人間のそれとは違うものとなっていた。 顔は黒い仮面(マスク)で覆われていた。 口や鼻は無くなっており、目は複眼になっていて、淡く赤く光っている。 顔の真ん中には銀色の太い筋が一本通っていて、顔を左右に分けていた。 首から下は黒い鎧のようだった。 中世の騎士の鎧のような形だが、それよりもずっと動きやすそうである。 首には長い深紅のマフラーが巻かれていた。 長く伸びたマフラーの先は台から出て、冷たい床にまで達していた。 腰にはバックルの大きな銀色のベルトが巻かれていた。 そしてバックルの中央には青く光るランプが付いていた。 ただ左手首には手術前にされていたブレスレットが健在していた。 そんな異様な姿になってしまった青年は、手術台の照明からの光で光沢を見せ、静かに眠り続けていた。 鎌取は額に溜まった汗を横の男に拭かせ、一息入れた。 そして天井の赤ランプに向かって右手を掲げた。
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