487人が本棚に入れています
本棚に追加
2月14日、聖バレンタイン教を祝す事から始まったこの特別な祭典日は何時になく学生をピリピリとさせる。
特に男性にとってはチョコレートをGETする事が勝ち組の要件。
下駄箱の中を無闇に見たり、登校するや机の引き出しに手を差し込んでみたりと、もしかすると・かもしれない・あればなぁ・まさか・いや今年こそは、などの仮定を英語表記でのifを期待する。
だが、虚しく散るのが青春。
一部には、放課・放課後に渡して貰える奴だっているが、そいつはヒーローではなく妬みの対象。
この時ばかりは肩身が狭い気分なんだよな。
だってあいつら、からかってきている割に殺気が籠もってるのってどうよ?
またさらに一部では仲間内の1人の男性を騙そうとチョコをそいつの机の引き出しに忍ばせる奴もいる。
そういう奴に限って「おれ?バレンタイン?関係ねぇし」なんて見栄を張るんだけど、実際好きな人が誰に渡すか気にしてるもの。
そんな愚行に男性共が走ってしまうのも、女性が今では大半が友チョコに走るためじゃないだろうか(おれの考察)。
学年が上がってもクラスの女性達は友チョコをするのが慣習になっているからな。
男性陣にも渡して上げようよ、可哀相だろ?男って義理でも嬉しいんだぜ?
とは言ってきたものの、おれには一つ屋根の下で一緒に暮らしてきた幼なじみがいたためにずっと貰えていたわけだが…………。
そう言えば、初めて神夜から貰ったのは小学校に入りたての時だったかな。今となっては初々しく思う。
昨年は昨年で高校生という身分になってのバレンタインだったので大変な1日だった記憶がある、主に神夜の態度が。
――――
最初のコメントを投稿しよう!