よくある、日常。

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『恋』の『華』と書いて『恋華』。 彼女が俺のもとへやって来たのは夏休みに入ってからしばらく経ったあるクソ暑い日のことで、夏バテ寸前だった俺の所へ突然白衣を纏った三十路前のオバサ……綺麗なお姉さんが現れ、世話を頼むと連れてきたのが今目の前にいる女の子だった。 「どうかしましたか?やっぱり、もう少し寝かせておいたほうが良かったですか?」 ちょっとした回想をしている姿が眠気でぼーっとしている風に見えるのか、恋華が申し訳なさそうな顔で俺のほうを覗き込む。 やめろよ、そんな顔すんじゃねぇ。 もう何もかもが可愛く思える。 最近ようやく気付いたのだが、どうも俺はこのマイロイドにすっかり惚れてしまっているらしい。 あっちはどう思っているのかはわからないが、こっちの気持ちは紛れも無くホンモノだ。 「ん、大丈夫。やっぱ休みの日でも規則正しく生活しなきゃダメだよな」 そんなことよりも…… 「……ソーユー趣味ナンデスネ」 「……そうです、あなたの趣味です。寒いのでそろそろ違う服に『ちぇんじ』してもらっても良いですか?」 俺が怒ってないのがわかり、ホッとした表情を浮かべていた恋華だったが、その言葉ですぐにジト目に変わる。 すげー似合ってるんだけどな、体操着ニーソ。
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