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「レン、これは切り花だからこのお花は今日で終わりなのよ」 「…そっか」 母は残念そうにお花を見つめる。 しおれた花にはたっぷりの水が花瓶を彩っていた。 …まるで今腕に刺さっている点滴漬けの自分と、『花』が重なって見えてしょうがない。 「また綺麗な花を飾っておくよ」 「本当?」 「ああ、レンと二人で後で見てくるよ」
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