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「さぁ、そうと決まれば……奈々!」 ソウが右手をピンと立てて、さっき入ってきた扉に向かって叫んだ。 「はい…」 「!?」 扉の陰に隠れていたのか、スッと女の子が現れた。 それは18、19くらいの女の子で背丈は小さく小柄な女の子で 髪型は肩よりも少し短いボブで、透き通ってるブラウンの柔らかそうな髪の毛。 不思議と幼い彼女の顔立ちが凜として見えた。 姿、格好を見るとどうやらこの旅館の『仲居さん』なのであろう。 「奈々、こちらはレン殿。料亭にご案内して差し上げて下さい。 レン殿、こちらは『奈々』だ。すまぬ…少しだけ用事があるので、先に食べてて下さらぬか?」 「あ、わかりました。初めましてレンです。よろしくお願いします」 レンは奈々に頭を下げた。 「奈々です。よろしくお願いします」 何だかぎこちない空気がながれた。 それはお互いが緊張しているからなのか 頭を同時にあげると、奈々はレンの目をそらして頬を少し赤らめていた。 …人見知りなんだろうなぁ 奈々の姿を見たレンも 少し照れてしまった。
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