17人が本棚に入れています
本棚に追加
カノンノ「そう。どこかへ行こうとしていたんでしょう?それで、ここへ降りてしまったとか…」
サクラ「…私…自分の名前以外、何も分からない…」
サクラは俯きながらそう言った
カノンノ「え………。ええっ!?自分の名前以外、何も分からないって…」
サクラ「………」
カノンノ「んーんんん…。それじゃあ、どうすれば良いかな…?とりあえず、船までおいでよ。それから一緒に考えるから。行こっ!」
サクラ「うん…」
カノンノはサクラの手を引っ張り、二人は山を降りた
登頂口に来ると、真っ直ぐに行く道と左側の石階段に行く道の二手に別れていた
カノンノ「えっと、ここからの道は…。いつもはこの道を真っ直ぐに行くんだけど、今日はそこの脇道を行くの。そこに船が迎えに来てくれるんだ」
二人は左側の石階段の道に向かった
~ルバーブ渓谷下流~
山と山の間に川が流れており、そこに船の姿は無かった
カノンノ「?あれ?まだ船が到着してない。私達の方が先だったかな。ねえ、サクラ。ひょっとしたら、あなたは記憶喪失なのかもしれないね」
サクラ「記憶喪失…?」
最初のコメントを投稿しよう!