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「ようよう!清水~!ゆでたまご持ってきたんだろうな~!」
わけがわからない。
清水はそう思った。だがこれは彼なりのあいさつなのだ。
いきなりゆでたまごの話題を振ってきた人物の名前は西村ハム利………………ではなく西村公利という。
ただのデブだ。
もう一度言おうただのデブだ。
「おいおい!いきなりゆでたまごとかなんなんだよ!」
「バカヤロオオォォォッ!時代はゆでたまごだろうが!」
わけがわからない………清水は再びそう思った。このデブはいつもこうなのだ。つねにわけがわからない。
例えば昨日はゆでたまごではなく゛明太子もってきたか~?゛だった。その前は゛かぼちゃ゛さらにその前は゛わかめ゛だった。
そして今ではお馴染みになってしまっている。ツッコンでくれるのも清水くらいなのだ。
「まったくいい加減にしろよデブ。」
「やっべ。それさいこーの褒め言葉。まじ照れるわ。」
頬を赤らめ舌をペロッと出す西村は一目見るだけでも通報したくなる気持ち悪さだった。
「うひょ!その表情いただきぃぃ!」
奇妙な台詞とともに携帯電話のカメラですかさず写真を撮る清水。
「ばかやろ。写メんじゃねーよ。この薬中!」
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