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有岡Side
僕の好きなこと
それは君を見ること
それは君が笑うこと
それは君と喋ること
僕が嫌いなこと
それは君が他の人を見ること
それは君が泣いていること
それは君が「薮くん」のことを見てる時
「裕翔くーん。一緒に帰ろ?」
この世にはたくさんの愛がある
その愛に人は酔いしれる
僕もその一部だ
君というものに酔いしれてしまった
一方的だけど
君に素直に言いたいよ
「好きだ」、と
でっかい声で叫びたい
「ねぇ。いのちゃん一緒に帰ろ?」
「あっ、……でも」
君はまた薮くんをみた
報われない恋に溺れた君
僕と一緒だ。
「薮くんは光くんと帰るよ」
「……それは、わかってるけど。」
そういいつつも、いのちゃんは諦めたのか僕の隣にきた
この瞬間だけ薮くんに勝てた気がする
でも君はまた言うんだ
「やっぱ、薮と帰る。無理やりでも帰る!」
君はそういって僕の目の前から消える
君は勇気があるね
「報われもしない恋に溺れやがって」
僕が嫌いなこと
それは君が報われない恋に溺れてしまったこと
それは薮くんという名の僕の天敵のこと
それは勇気のない僕のこと
君に酔いしれてしまった僕
いつか「好き」って叫べるかな
END
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