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ぼくは高校を卒業してから都市部の理系の大学に通っていた。
実家から通学できる距離ではなかったので、寮に入っていた。
みさきちゃんは地元の専門学校へと進学していて、つまり、ぼくたちは遠距離恋愛だったのだ。
次にデートできるのはいつになるか分からない。
だからぼくは、みさきちゃんがお手洗いに行った隙に、近くの土産物屋でパンダのキーホルダーを二つ買った。
片方のパンダは女の子らしいキュートな瞳で赤色のリボンをつけていた。
もう片方はきりっと澄ました顔で青色のネクタイを巻いていた。
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