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みさきちゃんとの初めてのデートだった。
がちがちに緊張してしまっているぼくは、待ち合わせ場所のバス停に着いてからずっと彼女とうまく話せないでいた。
入場券売り場には夏休みということもあって家族連れが多く、長い時間待たされたが、一つとして気の利いた会話はできなかった。
そして園内に入ってからもその状態は改善しなかった。
歩き方は明らかに不自然で、隣にいるみさきちゃんと目を合わせられないので頭はまっすぐ一直線で、左右の手を大きく振りながら歩くぼくは周りの子供たちの好奇の視線を全身で感じ取っていた。
まるでどこかの軍事国家の兵隊みたいだな、と思った。
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