観覧車

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小便ではない方だ。 頭の片隅にはずっとあったが、一度それの存在を認識すると、猛烈な便意が襲ってきた。 (どうしよう……お腹が痛い) シャツの脇の部分が湿っているのに気付いた。 そして昼間に食べたソフトクリームが脳裏に甦った。 (まさか、あれでお腹の調子を悪くしたんじゃ) さらに考察を深めていくと、もう便意のことしか考えられなくなった。 今はそんなことより、観覧車が動き出すまで彼女を励まさなくちゃいけないのに。 しかし頭の中はいっぱいで、気の利いた台詞は浮かんでこなかった。
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