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俺はその後、天王寺に話を聞いた。もう時間は夜の6時30分ごろである。
「エンブレムって一体何なんだ?」
天王寺は一息ついてから説明する。
「エンブレムってのはね、いわいる魔法を使うための道具なの。よく映画とかゲームとかで出る魔法使いって「杖」を使って魔法を唱えるでしょ?それと同じ。」
俺はまず、魔法という言葉が初耳だった。
この世界にそもそも魔法というものが存在していたのか。
「で、そのエンブレムってのなんで探しているの?」
「もちろん、魔法が使いたいからよ!人間にはね、もともと魔力が宿ってるの。どの人間も、少し勉強すれば、エンブレムさえあれば魔法が使えるのよ。」
つまり俺にも魔力が宿ってるということなのだろうか。
信じがたいことだった。
「お前もエンブレムを手に入れて、あの炎みたいなの出したいのか、あんなん何に使うんだよ。」
女はあきれていた。
「あのね、人によってもともと決められたクラスが違うの。あぁ、クラスってのはジャンルみたいなもので。たとえば、さっきの炎みたいなのがあれば、氷のような物体を作り出す魔法もあるの。」
「決められた…か。で、お前は自分が使える魔法は分かっているのかよ。」
女は得意気に語ろうとしていたが、もう夜遅くということなので、また次の日に説明することにした。
レストラン「時人」で待ち合わせで。
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