4/27
前へ
/293ページ
次へ
「席替えしようか」 面食らった顔を上げた 俺は笑顔を向けた 隣に座った 「緊張することないよ、話した事だってあるのに」 また視線が合わない 「ん。ごめんなさい…普通にするから」 顔を上げたはいいが、カチカチだな 「よろしい」 タバコを消して車から降りた スモーク越しに見た佐和子は、胸を押さえて大きく息をしていた コンビニに入ると、菜月ちゃんはレジでペットボトルのお茶を2本買っている所だった 「俺、後ろ座るから、菜月ちゃんは康介の隣に座りなよ」 「いいの?わかった…でも佐和子すっごい人見知りなんだけど…大丈夫?」 「大丈夫だろ」 「ん、じゃぁお願い」 菜月ちゃんは店から出て行った 康介が隣のレジでタバコを買っていた 俺もついでに買った 「可愛いな、佐和子ちゃん」 「そうだな」 康介の後を着いて、車に戻った 佐和子の隣に座る 少し赤い顔で俯いてたけど、目はキラキラしていた 出逢った頃の真世を少し思い出した 真世も、表情がコロコロ変わってたな… そんな事を思い出した
/293ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3392人が本棚に入れています
本棚に追加