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佐和子に合わせてゆっくり歩いた 少し後ろを気まづそうに歩く佐和子を見てたら、無性に苛めたくなるのは何故だろうか 「想像と違った?」 「…想像…してなかったけど…声とピッタリ合った…かな」 振り返るとまた恥ずかしそうにする 「良い方?悪い方?」 「あ…」 答えられないよな 「困るなって」 困らせたのは俺だけど 海は冬独特の濃い色をしてた 冷たい潮風が吹く 真世とは海に来た事はなかったな あそこは山の中だったから なんて、手を繋いで歩いた日を、ふと思い出した
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