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とりあえず佐和子を助手席に座らせた 白い手を触ってみると、氷の様に冷たい 「こんなに冷たくなってる」 「…あっ、寒くて…」 気まづそうな態度 あ…そうか…今手を触ったからか つい忘れてしまうけど、こいつには免疫がなかったんだ エアコンの温度を上げて、車を発進させた 「ちょっと俺んち寄っていい?」 とりあえず着替えたい 佐和子は俺の姿を見て、申し訳なさそうに下をむく 「あんな暗いとこで…変なヤツ来たらどうするつもりだった?」 「…」 反省してるのか、更に縮こまって俯く 「何もなかったから良かったけど」 沈黙の車内は無視で、タバコを吸った
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