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「…試しに付き合うって話だったけど…ちゃんと付き合わない?俺ら」
ほろ酔いのとろけそうな表情を向けられた
「…あたしでいいの?」
「が、いいの」
何故か沈黙が訪れる
「…佐和子…って呼んでいい?」
「うん」
佐和子はゆっくり瞬きをしながら、微笑を見せた
「佐和子」
「ん?」
何でそんな誘う様な顔するんだよ
「…いや、呼んでみただけ」
これ以上は無理だ
ビールを呑みほした俺は、タクシーを呼んだ
でも佐和子は何か言いたそうな、そんな感じで俺は気になった
「…返事は?」
「?」
まだ聞いてなかったよな
「俺と本当に、付き合ってくれる?」
「…うん」
目が合った
「…今度からは酒なしでも大丈夫?」
「大丈夫なようにする」
言いたい事は全部言って欲しい
求める物は全部与えてやりたい
佐和子には、真世みたいに我慢してほしくないんだ
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