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「‥‥くん、惺流くん!」
「へ‥あ、ごめん‥」
「大、丈夫?」
「え‥」
「朝、テレビ見たんでしょ‥?」
「‥‥‥」
「そりゃ‥ショック受けるよな」
「‥‥‥」
「きのさ、惺流くんのこと
大好きだったのにね」
「‥‥‥」
「きの、愛してるって
散々言ってたのに
惺流くんに嘘つくなんて
最低な奴だよ‥」
「‥‥‥‥ぃ‥で」
「‥え?」
「きのを‥悪く言わないで‥」
「‥‥ごめん、でもっ」
「きの、たぶんおいらのこと
嫌いになったんだよ‥
やっぱりおいらなんかより
女の子の方が‥いいんだよ‥」
「そんな‥」
「も、いいよ‥」
「え‥」
「きのとおいらの関係は
今日で終わりなんだよ‥」
「そんなことっ!」
「終わり、なんだ‥」
「‥惺流くん」
「ねぇ、愁羽くん‥」
「ん‥?」
「今日だけわがまま
聞いてもらっていい‥?」
「なに‥?」
「5分‥いや、3分だけでいいから
愁羽くんの胸、貸して下さい‥」
「いいよ、何分でも‥」
「‥ぐすっ、愁羽くん‥」
「思いっきり、泣いていいよ‥」
それから
どれくらいの時間たったんだろ‥
ずっと愁羽くんの胸で
泣いてた気がする
愁羽くん、ごめんね。
愁羽くん、
ありがと。
END.
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