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もっと奥に行くと、大きな木があった。
「ずいぶん大きな木ね。」
「そうだね。」
「大きな木。」
そう言って、あやは幹に触れた。
その瞬間、カナリアがきれいな声で鳴いた。
「カナリアだわ。」
「ほんとだ。」
ホワイキーは、木の奥を見た。
きれいな一羽のカナリアが美しい音色で、唄を歌っていた。
「ここで、サンドイッチを食べようか。」
「うん。」
カナリアの美しい音色の中で、二人は大きな木の下で、サンドイッチをおいしそうに食べた。
「カナリアに会ったのはじめてよ。」
「僕もだ。」
「こんなに美しく鳴くのね。」
「唄うんでしょ?」
「そうね、唄うんだわ。」
きれいなきれいな唄声が、森に響いていた。
「さあ、あや、そろそろカナリアさんとお別れしなくちゃ。」
「もう?」
「そうだよ。」
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