ひとりたび

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ひとりたび

 さらさらと舞い降りる雪が、地をしろく白く染め上げていく。  肌に染み込むように冷え切った空気は固結したまま存在し続けている。  フード付きジャケット、マフラー、手袋といった具合いに着膨れした感のある格好の私はぼんやりと停車した車の中に座っていた。 「…国境の長いトンネルを抜けるまでもなく、そこは雪国であった」 ふと思いついた事を呟いてみる。  内容が取りたててないなーとか、元ネタが分からん人は結構いるんだろうなーとか考えたりした。  雪は特にそんなこと微塵も気にもせず降り続けている。
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