第一章

4/4
前へ
/4ページ
次へ
BXシリーズは、重装備を持ちながらにして、現在の世界記録レベルのスピードで走ることを可能にしていた。 稀に人質をとった犯人も、BXー03は迷い無く人質ごと撃ち抜く。 彼らは、一切の表情を変えることなく戦果を上げていった。 それは、味方にとっても敵側にとっても絶対的な存在として映り、流れるように次々と殺していく様から、いつしか「機械人間」のようだと言われるようになっていった。 しかし、その言葉すらも彼らの耳には何も届かない。 彼らには、任務こそが全てなのだから。 実際、脳内に直接埋め込まれたチップにより、状況全てを数値化することによる状況把握能力の向上や、ただ見るだけでロックオンサイトが発動することでハンドガンでも数キロ先の空き缶を撃ち抜けるなど、幾分人間から離れた部分は多々あっただろう。
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加