レストランにて

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「神経質……ちなみに片桐は何番を選んだんだ?」 「私は『④スケベなお客さんが多かった』です。沢山の男共に慰め者にされる私……あぁあああああッッ!!」 「……聞くんじゃなかったよ」 「それより注文するわよ。すみません。私は『和牛御膳・松』を」 うぉ、4500円もする定食を躊躇なく……! さすが会長だ、金銭感覚が常人と異なっている。 「そして、彼に……この『銀シャリ定食ごはん付き』を」 「なんなんだ、その定食は! 俺はそんな物を注文する気はないっ!」 「今なら半ライスが無料でつくらしいわよ。よかったわね」 「騙されるな! そして、おかずが現れない事に気付け!」 「相馬は何にするの?」 会長に尋ねられ、ずっと神妙な表情をしてメニューとにらめっこしていた生徒会書記の【相馬 歌澄(ソウマ カスミ)】が顔をあげる。 そして店員に向かって告げた。 「……『そうめん&ひやむぎセット』で」 おい! そのセットの異常性に気付け! 「かしこまりました。プラス百円でミニうどんもお付けできますが」 「…………お願いします」 ……マトモな奴がいないのかよ…… 俺はテーブルに突っ伏したのだった――
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