5月14日(月) 昼

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「まーた饅頭と遊んでるんじゃないの?」 その言葉には皮肉が込められていた。 正直、クラス内での天子の人望は、人によってまさに天と地ほどの開きがあった。 天子は自己中心的でいつも自身を過大評価しているし、その振る舞いこそノリの分かるファンからすると「ここの謙虚さが人気の秘訣」というものらしく、なおさらアンチの神経を逆撫でしているようだった。 何というか天子の人望をそのままにしておくと、ネガってばかりいる彼女達が人工的に淘汰されるのは目に見えていると思い、私は天子を探しに教室を後にする。 天子は、見事にお燐達と遊んでいた。   見守る イエア 声を掛ける 「天子っ」 「何いきなり話し掛けてきてるわけ?」 開口一番にキレられた! 「いや、天子、日直なのに遊んでちゃダメでしょ」 「さんを付けろよデコ助野郎!」 寄っていってそう言うと、彼女は立ち上がり、こちらを睨み付けた。 「…えーと」 「ちゃん付けでいい(謙虚)」 まだその方が呼び易いので、ここは譲歩した。 「でも遊んでなんかいないわよ、叱ってた最中だったのよ」 「猫達を?」 「ほむ」 「それはまたどうして」 「れみりゃとふらんが喧嘩してたから」 「たーべちゃうぞー!!!」 「キィーーーッッ」 「なんとも穏やかじゃありませんね…」 天子の左右の足に隠れながらスカートを掻いたりしているが、この二匹は特に凶暴なため、恐れおののいてしまう。 「本当につよいやつは口で証明したりしない口で証明するくらいなら私は牙をむくだろうな私パンチングマシンで100とか」 「ちょ、はやいから待ッテ! 疾走感が半端ない! て言うかそういう事はどうでも良いですよ」 天子の両肩を掴みながらなんとか語りを制止する。 「なに?」 「いや、最初に言ったでしょ。 天子ちゃん、日直だって」 「そういうお前は日直やらないの? 見ろ、見事なカウンターで返した調子に乗ってるからこうやって痛い目に遭う」 「つい一週間前にやったばかりですけど」 「最強の義務は最強のプレシャーとなって襲いかかってくるわよ」 「いやだからそれ私が言うセリフ…」 やばい、早くも天子のペースに呑まれてしまって話が進まない。 「そういう役目をちゃんと果たしていかないと、天子ちゃん、クラスから浮いていっちゃいますよ?」
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