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倉田初春の瞳がユラリと揺れる。
鞭の様にしなやかに腕が揺れ動き、同時にビュンッと風を素早く切る音がした。
驚いて見上げる小鳥遊の目に、青空を裂いて突き進むようにUFOに向かっていく倉田初春の放った白球の姿があった。
勢いは衰えずグングンと飛距離を伸ばすボール。
そして……
カ――――――ンッ!!
見事に白球は円盤のストライクを捕らえ、UFOがフラフラとユックリ落ちてくる。
呆然と口が開いたままの小鳥遊の横で倉田初春は満足げにポツリと、呟いた。
「…ストライク」
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