UFOと倉田初春の白球

25/26
7人が本棚に入れています
本棚に追加
/103ページ
まるで呪縛のようだ。 だから今さらもう止める事は出来ない―――…… 「……ほいじゃあね。うちはコイツ直さないかんもんで戻るわ」 王色はヘコんだラジコンUFOを両手に抱えたまま、身軽にヒラリとライオンの「ベル」に跨がった。 「ああ。悪かったな壊して」 倉田初春はライオンのベルに驚く事もせず、謝罪の言葉を王色に向けた。 「えーよ。気にせんで倉田初春。…うちも迂闊やったね。次から気を付けるわ」 「次ってなんだ。次って…」 小鳥遊のツッコミを無視して王色は「アディオス」と言いながら、ベルに跨がって普通に屋上の扉から出ていった。
/103ページ

最初のコメントを投稿しよう!