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「さてっ……と部活あるんだろ?さっさと持っていくか」
小鳥遊が踵を返したその時、急に倉田初春は小鳥遊の制服のスソを握ってきたので怪訝な顔で見つめる。
「……大郷」
倉田初春は屋上の風に吹かれ、ソッと遠くを見つめている。
「……腰抜けた」
「……ハァア!!?」
倉田初春は顔に出ないだけで、ライオンのベルに相当驚いていたようだ。
いつもの真顔で腰がぬけた倉田初春がなんだか可笑しくて……小鳥遊は少しだけ微笑んだ。
屋上に降り注ぐ西日…柔らかな風。
その中で「このネタでしばらくからかってやろう」そう思った。
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