プロローグ

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あぁ、一応俺の自己紹介を死ぬ前にしよう。死ぬ前にってのもおかしいな。 俺は一道(イチミチ)。親の名字に少しビックリしたが、それよりも俺の名前にビックリだよ。ちゃんと考えて付けたのか? まぁ、普通に何処でもいるサラリーマンです。えぇ、サラリーマンです。 今日も朝から仕事。家を出て、電車に乗って時間を確認しながら……ってな感じで始まると思ったら。 ドラゴンが。 家の外にいた。 あれです。気持ち良く目が覚めた所までいつも通りだったんだけど。窓を開けた瞬間ドラゴンさんがログインしました。 予想外にも、ドラゴンさんは俺と同じ位の伸長なんだけど、見た目がまさにドラゴンさんです。 しかもこのドラゴン、何だか息が荒いんです。 そして第一声が。 「○らせてえぇ!!」 R-18な事を言いやがったんです。 そこから日も暮れる時間まで走ってました。 えぇ、約10時間程走ってました。 しかしまぁ、ついに捕まってしまいました。私、どうやら今回の人生をログアウトするようです。 来世は蛾になりたい。 「つ、か、ま、え、た☆ ふふ、君は本当に良い男ねぇ……決めたわ、貴方を私が住む世界に招待するわ。」 「は?」 あれ? 俺、死なないフラグ? だけどドラゴンさんが住む世界って……。 「さ、行くわよ! ──鍵割──!(カギワリ)」 何かよくわかんないけど、ドラゴンが天に向けて吠えると、何と空にヒビが出来た。しかも裂け目が出来た。そんなオラはビックリだ。 ドラゴンは嬉しそうに割れた空を少し眺めていたが、ふと俺を見るとニヤリと笑った。ぶっちゃけ怖い。 「あの空間の先には、私達が住む世界があるわ。今から私と貴方は其処で一緒に暮らすのよ。」 「だが断る。」 「権利はナッシング。」 ナッシングじゃあ仕方がない。いや、そうでもないけど。 だが今の俺はドラゴンの両手によって捕縛されてますので、逃げる事は出来ないのデース。 「あっちには、貴方の世界には存在しない者がいっぱいいるわ。勿論私もそれだけど……大丈夫、私が守るから!」 なんか俺を守るとかほざいてるけど、それ以前に何の話してんだお前。
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