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彼女は、静かにその部屋にいた。
ここは、なぜか落ち着く。
一人でいるようで一人でいない。
一人でいないのに恥ずかしくない。
看護婦さんに話しかける時だって、ちゃんと日本語話せていたかわからなかった。
私は無能だ。
この目の前にいる完璧になるはずだった王子様とは違って。
私も、この人のようにずっと眠っていたい。
私はそう思う。
私なんかが歩くより、アナタが歩いた道の方が綺麗に見えるでしょう♪
私は、そっと顔を近付けた。
彼は、まるで本当に眠っているだけのように寝息をしている。
まるで、触ればすぐに起きてしまいそうだ。
私は試しにツンツン、と頬を突く。
彼はやっぱり動かない。
ただひたすらに息をしていた。
私は何を思ったか、布団を彼から外す。
彼の凛々しい肉体。
完璧なのは、顔だけではなかった。
彼には、筋肉がある。
筋肉とは、人間が動くうえで必要不可欠な臓器。
それは動かせば動かす程に増すはずなのだが、全く運動など、生きる動きを息以外にしていない。
服の外からでもわかる筋肉の
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